2021年 注目したいバンド特集① BREIMEN
1BREIMENとは? 経歴・メンバーについて
今年も早いもので1か月が過ぎようとしていますが、いかがお過ごしでしょうか。 音楽業界では様々な特集が組まれ、注目のアーティストが紹介されています。そこで今回から数回に分けて、私が2021年に注目しているバンドを紹介して、波に乗っていこうというわけです!(もう遅れをとっていますが…)
第1弾はBREIMENというバンドを取り上げます。皆さんはこのバンドをご存じでしょうか。
彼らは日本の5人組ファンクバンドです。
メンバー
高木祥太(ボーカル・ベース)
サトウカツシロ(ギター)
池田優太(キーボード)
林洋輔(サックス)
Kanno so (ドラムス)
ボーカルの高木祥太氏は2015年から2019年の間、エドガー・サリヴァンというバンドでベースを担当していました。
またChara、TENDREなどの人気アーティストのサポートメンバーも務めた経験があり、結構すごい人です。
このBREIMENというバンド、実は以前「無礼メン」という名前で活動していました。
しかし、前ボーカルのSEI氏の脱退を契機に作詞、作曲を担当していたベースの高木氏がボーカルを務めることになります。
そして2020年の2月5日には「BREIMEN」としての新体制でファーストアルバム「TITY」をリリースします。このアルバムについてはまた後日、全曲解説ができたらと考えています。お楽しみに。
では早速楽曲の紹介へ移りましょう。
一押しの楽曲を紹介
「IWBYL」
最新アルバムの「TITY」の一曲目がこの曲。「I Wanna Be Your Lover (あなたの恋人になりたい)」の頭文字をとったタイトルです。恋の始まりについて歌った曲です。
冒頭、いかにもファンクっぽいギターを軸に曲が展開されます。
Aメロは「オーロラなガール…」という歌詞で転調がおこり、一瞬ポップな印象になりますが、ふたたび「tell me!」というコーラスとともにはじめのファンクなギターに戻っていきます。
続くサビでは、またもや転調が起こります。ここでも再びポップな曲調に変わります。
そこにジャズっぽいサックスが加わりよりキャッチーな印象になっていきます。
サビの歌詞も注目。
「I wanna be your lover」と「愛はなしつぶてで」きれいに韻を踏んでいます。
韻を踏みながらも、「愛はなしつぶて」で恋をした女性になかなか振り向いてもらえないもどかしさを同時に表現している点が素晴らしいなと思いました。
またサビ終わりに「tell me what to do…」という英語のフレーズを使うことで、再びファンキーなビートに戻りやすい自然な流れを生み出しています。
2番のAメロの歌詞も巧みです。「ソフトクリーム」と「恋によって溶けそうな心情」を重ねた歌詞、InstaとIKEAで韻を踏むとともに、ストーリーという言葉がinstaという言葉の縁語となっています。
ラストのサビでシンセが入り、曲の盛り上がりを演出しています。
「棒人間」
女性に恋をしてしまい、自分がまるで棒人間のようになっているさまを率直に描いた曲です。「君」に翻弄され、うずうずしながらもどこか楽しんでいるような「僕」の様子をキャッチーなメロディにのせて歌っています。
まず冒頭のトランペットがおしゃれです。
ベースラインはアメリカのファンクミュージシャンであるカーティス・メイフィールドの名曲「tripping out 」を思わせる印象的なフレーズ。
ギターはハードロック系の歪んだ音とジャズっぽいマイルドな音が曲の適材適所で使い分けられています。
歌詞は韻を踏む気持ちよさを意識しながらも、歌詞の世界観が崩れないような無理のない構成になっています。曲中で「Favorite(フェイバリット)」を「ファボリテ」と歌っているところもちょっとおしゃれに感じます。サビはキャッチーで分かりやすいです。
ギターのロックなフレーズやイントロのワウ、サックスなど、楽器の使いどころが上手です。ボーカルの高木氏のアレンジのうまさが光る1曲です。
最後に
今回は今年注目のアーティストということでBREIMENを紹介しました。上で紹介した2曲以外にも、トラップを取り入れた挑戦的な楽曲など面白いことをやっているバンドです。バンドの魅力が少しでも伝わっていただけたら嬉しいなと思います。第2弾もお楽しみに!それでは。
引用:BREIMEN高木祥太の音楽論 https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/24315